転職活動を始めたいと思っても、「何から始めればいいのか分からない」「自己分析と求人探しはどちらが先?」「在職中にどう進めればいい?」と迷う人は少なくありません。
転職活動は、最初から完璧な計画を立てる必要はありません。
大切なのは、「今どの段階にいるのか」を確認して、次にやることを一つずつ決めることです。
この記事では、転職活動を次の7ステップに分けて解説します。
- 自己分析・キャリアの棚卸し
- 求人・企業探し
- 履歴書・職務経歴書の準備
- 応募・書類選考
- 面接・選考
- 内定後の条件確認・意思決定
- 退職・引き継ぎ・入社
特に、在職中に転職活動を進めたい人が全体像を把握できるよう、各ステップの目的や注意点、次にやることまで整理します。
転職活動を「感覚」ではなく「設計」して、自分に合った進め方を考えていきましょう。
転職活動は「7ステップ」で考えると進めやすい
転職活動の全体像
転職活動は、大きく分けると「準備→求人・書類→応募→面接→内定→退職・入社」という流れで進みます。
ただし、実際の転職活動では、必ずしも一方向に進むわけではありません。
たとえば、求人を見ているうちに「思っていたより年収条件を上げるのは難しそう」と分かったり、企業研究をすることで「この業界なら経験を活かせそう」と気づいたりすることがあります。
そのため、最初に決めた条件を最後まで固定する必要はありません。
全体像を把握したうえで、求人市場や選考を通じて少しずつ条件を具体化していくことも転職活動の一部です。
| ステップ | やること | 主な目的 |
|---|---|---|
| STEP1 | 自己分析・キャリアの棚卸し | 自分の経験と希望を整理する |
| STEP2 | 求人・企業探し | 希望と転職市場をすり合わせる |
| STEP3 | 書類準備 | 経験・実績を応募先に伝える |
| STEP4 | 応募・書類選考 | 応募先との接点をつくる |
| STEP5 | 面接・選考 | 仕事内容や相性を確認する |
| STEP6 | 内定・条件確認 | 入社するかを判断する |
| STEP7 | 退職・入社 | 現職を整理して新しい職場へ移る |
この順番を頭に入れておくと、「今は何をすればいいのか」が分かりやすくなります。
転職活動は「準備→応募→選考→退職・入社」の順で進む
転職活動では、内定が出る前に退職を決める必要はありません。
特に在職中の場合は、まず情報収集や自己分析を行い、求人を探し、応募・選考を進めてから、内定後に退職や入社日を調整する流れが基本になります。
厚生労働省も、在職中の転職活動には収入を確保しながら転職先を探せるメリットがある一方、仕事と転職活動を並行するため時間の確保が必要だと案内しています。
もちろん、退職してから転職活動をする方法もあります。
退職後であれば転職活動に使える時間を確保しやすい一方、収入が途切れることで、転職活動を急いでしまう可能性があります。
つまり、「在職中が必ず正解」「退職後が必ず正解」という話ではありません。
自分の貯蓄、心身の状態、転職市場、退職時期などを踏まえて判断することが重要です。
最初からすべて完璧に準備する必要はない
転職活動を始めるときにありがちな失敗が、「自己分析を完璧にしてから求人を探そう」と考えて、準備だけが長くなることです。
もちろん、自分の経験や希望を整理することは大切です。
ただ、求人を見なければ分からないこともあります。
たとえば、
- 自分の経験がどんな求人で評価されるのか
- 希望する年収の求人がどの程度あるのか
- 希望する働き方が実際に求人として存在するのか
- 未経験から挑戦できる仕事なのか
といった情報は、実際の求人を見ることで具体的になります。
そのため、
自己分析→求人探し→自己分析の修正
というように、行ったり来たりしながら進めても問題ありません。
転職活動では「完璧な順番」よりも、現在地を把握して次の一歩を決めることを重視しましょう。
転職活動は何から始める?まず転職理由と目的を整理する
転職活動を始めるなら、最初にやっておきたいのが「なぜ転職したいのか」の整理です。
求人を探す前に転職理由を言語化しておくと、求人選びや面接で判断軸がぶれにくくなります。
なぜ転職したいのかを書き出す
まずは、きれいな文章にする必要はありません。
「なぜ転職したいと思ったのか」を、思いつくまま書き出してみましょう。
たとえば、
- 給料を上げたい
- 今の仕事内容に将来性を感じない
- もっと専門性を身につけたい
- 人間関係に悩んでいる
- 働く時間を変えたい
- 転勤を減らしたい
- ライフステージが変わった
- 今の仕事を続けることに不安がある
などです。
ここで重要なのは、「転職したい理由」と「転職先に求める条件」を混ぜないことです。
たとえば「今の会社では成長できない」という転職理由があったとしても、転職先に求める条件は「研修制度がある」「新しい業務を任せてもらえる」「専門性を高められる」など、複数の形に分解できます。
私自身も何度か転職を経験しましたが、転職を考えるきっかけには、「このままでいいのかな」と感じることが共通してありました。
今の働き方や職場の将来性に疑問を感じたこともあれば、体を壊すぎりぎりの状態だったこともあります。
直近の転職では、ライフステージが変わったことがきっかけでした。
こうした経験から感じたのは、転職のきっかけそのものより、その理由を整理することが重要だったということです。
「転職したい理由」と「転職先に求める条件」を分ける
次に、書き出した転職理由を「転職軸」に変えていきます。
転職軸とは、簡単にいうと転職先を選ぶときに重視する基準です。
たとえば、
転職理由:今の会社では将来のキャリアが見えない
という場合、転職軸としては、
・専門性を高められる
・経験を積みながら役割を広げられる
・将来的に希望する仕事につながる
などが考えられます。
ここまで整理すると、求人を見たときに「この会社は自分の転職理由を解決できそうか?」という視点で比較できます。
私自身も、転職理由を整理して転職軸に落とし込むことで、企業選びに迷うことが減りました。
最初から完璧な転職軸を作る必要はありません。
「絶対に譲れない条件」「できれば叶えたい条件」「あれば嬉しい条件」くらいに分けておくと、求人比較がしやすくなります。
転職しない選択肢も含めて考える
転職理由を整理するときは、「転職すること」を前提にしすぎないことも大切です。
たとえば、
- 異動で仕事内容が変われば解決する
- 上司に相談すれば働き方を変えられる
- 資格取得や社内異動でキャリアを広げられる
- 一定期間経験を積んでから転職したほうが選択肢が広がる
という可能性もあります。
もちろん、現職で解決できない問題もあります。
だからこそ、「転職すべきか」を急いで決めるのではなく、転職によって何を変えたいのかを明確にすることが重要です。
転職活動を始めた結果、「今の会社に残る」という判断になっても、それは失敗ではありません。

STEP1|自己分析とキャリアの棚卸しをする
転職理由を整理したら、次は自分の経験を整理します。
ここで行うのが「キャリアの棚卸し」です。
これまでの仕事内容・実績・スキルを整理する
キャリアの棚卸しでは、「すごい実績」だけを書く必要はありません。
これまでどんな仕事をしてきたのかを、できるだけ具体的に書き出します。
たとえば、
- どんな会社・部署で働いてきたか
- どんな立場だったか
- どんな業務を担当したか
- 誰と仕事をしていたか
- どんな顧客・製品・サービスに関わったか
- どんなツールを使ったか
- どんな課題を解決したか
- 数字で示せる成果は何か
- 周囲から評価されたことは何か
などです。
私自身がキャリアの棚卸しをするときも、「どんな立場で、どんなことをしてきたのか」を細かく書き出しました。
数字で表せる実績がある場合は数字も記載し、それだけでなく、日常的に行っていた細かな業務まで挙げました。
たとえば「営業をしていた」だけではなく、
・顧客への提案
・見積作成
・社内調整
・問い合わせ対応
・納期調整
・既存顧客のフォロー
というところまで分解します。
こうすると、自分では当たり前だと思っていた経験が、転職先で活かせるスキルとして見えてくることがあります。
転職先で実現したいことを整理する
キャリアの棚卸しは過去だけを見る作業ではありません。
「これからどうなりたいか」も考えます。
たとえば、
- 今の経験を活かして専門性を高めたい
- マネジメントに挑戦したい
- 未経験分野にキャリアチェンジしたい
- 年収を上げたい
- 働く時間を変えたい
- 家庭との両立をしやすくしたい
などです。
「やりたい仕事が分からない」という人も、いきなり職種名を決める必要はありません。
まずは、
何を増やしたいのか、何を減らしたいのか
を考えると整理しやすくなります。
たとえば、
増やしたい:専門性、裁量、年収
減らしたい:残業、転勤、単調な業務
という形です。
この段階では、まだ具体的な企業名まで決めなくても問題ありません。
年収・仕事内容・働き方など希望条件に優先順位をつける
転職では、すべての希望を満たす求人が見つかるとは限りません。
そのため、希望条件には優先順位をつけておきましょう。
| 優先度 | 条件の例 |
|---|---|
| Must | 絶対に譲れない条件 |
| Want | できれば叶えたい条件 |
| Nice | あれば嬉しい条件 |
たとえば、
Must
- 転勤なし
- 年収○万円以上
Want
- リモートワーク可能
- 専門性を高められる
Nice
- 福利厚生が充実
- オフィスが駅から近い
という具合です。
この整理をしておくと、求人を見るときに「条件が良さそう」という感覚だけで判断しにくくなります。
そして、この条件は求人を見る中で変えても構いません。
転職活動は、自分の希望を市場と照らし合わせながら調整していく作業でもあるからです。
STEP2|求人・企業を探して転職市場を知る
STEP2の目的は、求人に応募することだけではありません。
「自分が希望している条件で、どんな仕事が実際に存在するのか」を知ることが重要です。
求人を見るときに確認したい項目
求人を見るときは、給与だけで判断しないようにしましょう。
最低限、次の項目を確認します。
- 仕事内容
- 必須条件
- 歓迎条件
- 年収・給与体系
- 勤務地
- 勤務時間
- 休日・休暇
- 残業
- 転勤の有無
- 雇用形態
- 福利厚生
- 入社時期
- 試用期間
- 評価制度やキャリアパス
特に注意したいのが、「自分が希望していること」と「求人に書かれていること」を分けて記録することです。
たとえば「リモート可」と書かれていても、自分が希望する頻度で利用できるとは限りません。
気になる条件は、面接や企業への確認事項として残しておきましょう。
転職サイト・求人サイトを使う場合
転職サイトや求人サイトは、自分で求人を検索して応募する方法です。
具体的な求人を大量に比較できるため、転職市場を知るための情報収集ツールとしても使えます。
最初は応募するつもりがなくても、
「自分の経験ならどんな求人が出ているのか」
という視点で10〜20件ほど眺めてみると、希望条件が具体的になります。
おすすめなのは、気になる求人を保存して、次の3つに分ける方法です。
- A:条件がかなり合う
- B:一部気になるが検討できる
- C:条件が合わない
Cの求人も無駄ではありません。
なぜなら、「自分が何を避けたいのか」が明確になるからです。
転職エージェントを使う場合
転職エージェントは、求人紹介だけでなく、キャリア相談、応募書類の確認、面接日程の調整などを受けられる場合があります。
ただし、登録したからといって、紹介された求人に必ず応募する必要があるわけではありません。
自分で求人を探す方法と組み合わせて、情報収集や書類のフィードバックが必要な場面で利用する考え方もあります。
私自身も、これまでの転職でリクナビ、リクルートエージェント、dodaなどを利用しました。
在職中の転職活動では時間が限られるため、エージェントとの連絡も「自分がいつ対応できるか」を考えて使うことが重要でした。
たとえば、書類のフィードバックが欲しい場合は、次に作業できる時間から逆算して連絡することで、限られた時間でも進めやすくなります。
転職エージェントを利用する場合は、サービスごとの対象年齢や対応地域、サポート内容も確認しておきましょう。
転職相談サービスのひとつに「転職AGENT Navi」があります。利用条件を確認し、自分の状況に合っている場合は、相談先の候補として検討してみてください。
【転職エージェントナビ】スカウトサービスを使う場合
スカウトサービスでは、自分の経歴を登録して企業などから届く求人を確認します。
自分では検索しなかった企業や職種を知るきっかけになることがあります。
一方で、スカウトが届いたこと自体を「自分に必ず合っている求人」と考えないことも重要です。
スカウトが届いたら、
- なぜ自分に届いたのか
- 経験と仕事内容が合っているか
- 転職軸と一致しているか
- 条件面に問題がないか
を確認しましょう。
「スカウトが来たから応募する」ではなく、転職軸に照らして判断することがポイントです。
自己分析と求人探しは並行して進めてもいい
「自己分析が終わるまで求人を見てはいけない」というルールはありません。
むしろ、
自己分析
↓
求人を見る
↓
自分の市場との接点が分かる
↓
希望条件を修正する
という流れで進めたほうが、現実的な転職軸を作りやすいことがあります。
今日やることが分からないなら、求人を10件見る。
これだけでも十分、転職活動のスタートになります。
STEP3|履歴書・職務経歴書を準備する
求人を見て応募したい企業が見えてきたら、書類を準備します。
書類作成のポイントは、きれいな文章を書くことではなく、自分の経験と求人の仕事内容をつなげることです。
履歴書と職務経歴書の役割の違い
基本的には、履歴書は経歴や基本情報を確認する書類、職務経歴書はこれまでの仕事内容や経験・実績を伝える書類として考えると分かりやすいでしょう。
特に中途採用では、職務経歴書を使って「何ができる人なのか」を伝えることが重要になります。
書類作成では、まずSTEP1で作ったキャリアの棚卸しを材料にします。
ゼロから書き始める必要はありません。
職務経歴書では経験・実績を整理する
職務経歴書では、
業務内容→工夫したこと→成果
の順番で整理すると、経験が伝わりやすくなります。
たとえば、
営業を担当しました。
だけでは、具体的な強みが分かりません。
それを、
既存顧客を担当し、定期的なヒアリングを通じて課題を把握。社内の製造部門と連携して提案内容を改善し、年間売上○万円を担当。
のように分解します。
数字がある場合は積極的に使います。
ただし、数字だけを並べるのではなく、「その数字を生み出すために何をしたのか」まで整理することが大切です。
応募する求人に合わせて書類を調整する
すべての企業にまったく同じ職務経歴書を送る必要はありません。
基本となる職務経歴書を作ったうえで、応募先によって強調する経験を変えます。
たとえば、同じ営業経験でも、
- 新規開拓を重視する企業
- 既存顧客との関係構築を重視する企業
- マネジメント経験を重視する企業
では、伝えるポイントが変わります。
求人票の「仕事内容」「必須条件」「歓迎条件」を見て、自分の経験との接点を3つ程度抜き出しておくと調整しやすくなります。
STEP4|求人に応募して書類選考を受ける
応募段階では、「たくさん応募すること」よりも、なぜその求人に応募するのかを説明できる状態にすることが重要です。
応募先を選ぶときの考え方
応募前に、次の項目を確認してみましょう。
| 確認項目 | 質問 |
|---|---|
| 転職理由 | 今の転職理由を解決できそうか |
| 仕事内容 | 自分の経験・希望と合っているか |
| 条件 | Must条件を満たしているか |
| 将来性 | 次のキャリアにつながるか |
| 企業 | 仕事内容を理解したうえで興味を持てるか |
すべてが完璧に一致する必要はありません。
一方で、「年収が高いから」「有名企業だから」だけで応募すると、面接段階で志望理由が作りにくくなることがあります。
応募数より「自分の希望との一致」を確認する
転職活動では「何社応募すればいいですか?」と気になる人もいます。
しかし、適切な応募数は、年齢、職種、経験、希望条件、転職市場などによって変わります。
そのため、「○社応募すれば十分」と固定するより、
応募した求人を、自分の転職軸に照らして説明できるか
を確認しましょう。
私自身も応募社数や書類通過数を正確には記録していません。
一方で、面接まで進んだ企業は、人材紹介職と製造職を合わせて5社でした。
この経験からも、応募数だけを追うより、途中で転職軸を見直すことが重要だと感じています。
書類選考で確認されるポイント
企業によって評価基準は異なりますが、書類では一般的に、
- 求める経験があるか
- 募集ポジションとの接点があるか
- 職歴が分かりやすく整理されているか
- 実績やスキルが具体的か
- 志望理由に納得感があるか
などを意識します。
「自分は頑張ってきた」という視点だけでなく、
「この求人が求めていることに、自分の経験がどうつながるか」
という視点に変えると、書類を調整しやすくなります。
応募後の管理方法を決めておく
複数社に応募すると、選考状況が分からなくなりやすくなります。
そこで、スプレッドシートやメモなどで、
- 企業名
- 職種
- 応募日
- 書類選考
- 面接日
- 次回選考
- 質問したいこと
- 条件
- 志望度
- 次にやること
を管理しておきましょう。
特に「次にやること」を記録するのがおすすめです。
「A社:面接対策」「B社:応募書類修正」のようにしておけば、仕事が忙しくても再開しやすくなります。

STEP5|面接対策をして選考を進める
面接対策では、回答を丸暗記するより、自分の経験を自分の言葉で説明できる状態を目指します。
面接前に整理しておきたい質問
最低限、次の質問には答えられるようにしておきましょう。
- なぜ転職したいのか
- なぜこの会社なのか
- なぜこの仕事なのか
- これまで何をしてきたのか
- 強みは何か
- 苦手なことは何か
- 今後どうなりたいか
- これまでの仕事で成果を出した経験
- 困難だった経験と対応方法
- 転職先で何を実現したいか
私自身の面接でも、志望理由、今後のキャリアを積んだうえでの展望、これまでの職歴や強みなどを聞かれました。
役員面接では、業務に対する適性や、自分が不安に感じている点について聞かれた経験もあります。
転職理由と志望動機を一貫させる
面接で重要なのは、転職理由と志望動機がつながっていることです。
たとえば、
転職理由:より専門性を高めたい
↓
転職軸:専門性を磨ける環境
↓
志望動機:この企業では○○の経験を積める
↓
キャリア:将来的に○○を目指したい
という形です。
この流れがつながっていると、企業側にも「なぜ転職したいのか」「なぜこの会社なのか」が伝わりやすくなります。
企業への質問(逆質問)を準備する
面接の最後に「何か質問はありますか?」と聞かれることがあります。
いわゆる逆質問です。
逆質問は、企業に好印象を与えるためだけの時間ではありません。
自分が入社後に働くことを具体的に判断するための時間でもあります。
たとえば、
- 入社後に期待される役割
- 最初に担当する業務
- チーム構成
- 評価の考え方
- キャリアの広がり
- 入社前に身につけておくとよいこと
などを確認できます。
求人票だけでは分からないことを質問しましょう。
複数社の選考を並行するときの注意点
複数社を受ける場合は、企業ごとに情報を整理します。
特に、
- 企業名
- 応募職種
- 志望理由
- 面接予定
- 面接で確認したいこと
- 自分が確認したい条件
を混ぜないようにしましょう。
面接直前に求人票を見直す時間も確保します。
私自身、在職中の転職活動では、仕事後や週末の時間を使って面接準備をしていました。
オンライン面接の場合は、仕事後でも余裕を持って参加できる時間に設定できるよう、スケジュールを調整しました。
転職活動を効率よく進めるには、空いた時間で何とかするのではなく、空く時間を先に把握して予定を組むことがポイントです。
STEP6|内定後に条件を確認して意思決定する
内定が出ると、「やっと終わった」と思うかもしれません。
しかし、内定は転職活動のゴールではなく、入社するかどうかを判断する段階です。
内定が出たら確認したい労働条件
内定後は、少なくとも次の項目を確認しましょう。
- 雇用形態
- 契約期間
- 就業場所
- 業務内容
- 始業・終業時刻
- 休日
- 休暇
- 賃金
- 賞与
- 昇給
- 残業
- 試用期間
- 転勤・異動の可能性
- 福利厚生
労働条件については、企業から書面などで明示される事項があります。厚生労働省は労働条件通知書の様式を公開しており、2024年4月から労働条件明示のルールも変更されています。最新の条件は、企業から提示された書面等で確認しましょう。
年収だけでなく仕事内容・働き方も比較する
転職先を比較するとき、年収は重要な項目です。
ただし、年収だけでは入社後の満足度を判断できません。
たとえば、
| 項目 | 確認すること |
|---|---|
| 年収 | 基本給・賞与・手当など |
| 仕事内容 | 実際に担当する業務 |
| 働き方 | 出社・リモート・勤務時間 |
| 休日 | 休日数・休暇の取りやすさ |
| 勤務地 | 通勤時間・転勤 |
| キャリア | 将来の役割や専門性 |
| 会社環境 | チーム・上司・組織体制 |
というように分けて考えます。
私自身はこれまで、2社以上から同時に内定をもらって比較した経験はありません。
そのため、複数内定を比較するときは、一般論として条件を並べるだけでなく、自分の転職軸に合っているか、将来を考えたときに続けられそうかという視点で確認することをおすすめします。
複数社から内定が出た場合の比較方法
複数の内定が出たら、感覚だけで比較しないようにしましょう。
たとえば、次のような表を作ります。
| 比較項目 | A社 | B社 |
|---|---|---|
| 転職軸との一致 | ○ | △ |
| 仕事内容 | ○ | ○ |
| 年収 | △ | ○ |
| 働き方 | ○ | △ |
| 将来のキャリア | ○ | ○ |
| 勤務地 | ○ | △ |
| 気になる点 | ○○ | ○○ |
最後に、「どちらが良い会社か」ではなく、**「自分が今回の転職で何を実現したいのか」**に戻って判断します。
内定承諾後に確認しておきたいこと
内定を承諾した後は、入社日、必要書類、勤務場所、初日の集合時間などを確認しておきます。
また、現職への退職申し出、引き継ぎ、有給休暇の取得なども計画します。
不明点があれば、入社直前まで放置せず、採用担当者に確認しましょう。
STEP7|退職・引き継ぎをして入社する
内定先への入社意思を決めたら、現職の退職手続きに進みます。
退職を申し出るタイミング
基本的には、転職先の条件を確認し、入社意思を決めてから退職を進めるほうが、転職先が決まらないまま退職するリスクを抑えやすくなります。
ただし、退職の時期については、雇用契約の内容や就業規則などによって確認すべき事項があります。
厚生労働省の資料では、期間の定めのない雇用契約について、民法上は退職の申し出から原則14日を経過すると退職となるとされています。一方、実務では就業規則などに退職の申し出に関するルールが定められていることもあるため、勤務先の規定を確認して手続きを進めることが重要です。
有期契約の場合は扱いが異なる場合があるため、契約期間や雇用条件を確認しましょう。
私自身は、内定が出て条件を確認し、入社を決めてからすぐに退職を伝えました。
2月1日入社の予定で、12月中旬に退職を伝えました。担当業務の引き継ぎがほとんどなかったため、そのまま有給休暇を消化して退職する流れになりました。
業務の引き継ぎを進める
退職が決まったら、後任者が困らないように引き継ぎを進めます。
まず、
- 担当業務
- 定期的な仕事
- 進行中の案件
- 取引先
- 使用しているツール
- 注意点
- 今後の予定
を一覧にします。
そのうえで、「自分がいなくても仕事が進む状態」を目指して資料を作ります。
引き継ぎ期間は職場や仕事内容によって異なるため、退職日から逆算して計画しましょう。
入社前に確認しておきたいこと
入社前には、
- 入社日
- 出社場所
- 初日の集合時間
- 必要書類
- 服装
- PCなどの貸与物
- 研修予定
- 給与の締め日・支払日
などを確認しておきます。
分からないことを自分で推測せず、採用担当者に確認するのが確実です。
退職から入社までに必要な手続きを確認する
退職後に空白期間ができる場合は、健康保険や年金、雇用保険などの手続きが必要になる場合があります。
特に退職後すぐに再就職しない場合は、雇用保険の基本手当についても確認しておきましょう。
基本手当は、単に退職すれば自動的に受け取れるものではありません。原則として、離職前2年間に被保険者期間が12か月以上あることなどの受給資格要件があり、ハローワークで受給資格決定の手続きを行います。
また、基本手当は「就職する意思と能力があり、積極的に求職活動をしているにもかかわらず就職できない状態」が前提となります。
退職後すぐに入社する場合と、退職後に転職活動を続ける場合では必要な手続きが変わるため、状況に応じてハローワークや年金事務所などの公的窓口で確認しましょう。
転職活動にはどれくらいかかる?スケジュールの目安
転職活動の期間は、人によってかなり差があります。
「何か月で終わる」と決めるより、入社希望日から逆算して余裕を持つことが重要です。
転職活動開始から内定までの期間
転職活動は、
転職理由の整理
↓
求人探し
↓
書類作成
↓
応募
↓
書類選考
↓
面接
↓
内定
という流れになるため、各段階で時間がかかります。
私自身の直近の転職では、前年7月から転職エージェントを決めるための面談を始め、8月から本格的に活動しました。
当初は11月中旬ごろまで人材紹介系の仕事を志望して応募・面接を行い、その後、製造業でのキャリアアップへ方針を変更。
そこから面接、内定、入社へ進み、転職活動開始から入社まで約7か月かかりました。
これはあくまで個人の経験です。
職種や年齢、経験、希望条件、応募する企業によって期間は変わります。
在職中なら余裕を持ったスケジュールにする
在職中は、平日の時間を自由に使えません。
そのため、
- 求人検索
- 書類作成
- 面接対策
- 面接
- エージェントとの連絡
を仕事と並行して進める必要があります。
私自身は、仕事が終わった後に夕食などを済ませてから作業し、週末も時間を使っていました。
休み時間には面接で話す内容を考えたり、キャリアを振り返ったりして、夜や次の日につながる作業を少しずつ進めていました。
重要なのは、「空いた時間に転職活動をする」ではなく、限られた時間で何を進めるかを決めることです。
選考が長引くケースも想定する
転職活動では、
- 書類選考に時間がかかる
- 面接日程が合わない
- 選考回数が多い
- 企業側の採用スケジュールが変わる
- 希望条件を見直す
- 応募先を追加する
といったことがあります。
そのため、「この日までに必ず転職する」と詰めすぎるより、ある程度余裕を持たせましょう。
退職・入社日から逆算して計画する
入社希望日が決まっているなら、そこから逆算します。
たとえば、
入社日
↓
退職日
↓
引き継ぎ期間
↓
退職申し出
↓
内定・条件確認
↓
面接
↓
応募
↓
書類準備
という形です。
在職中なら、「転職活動を始める日」だけでなく、退職を伝える時期と引き継ぎ期間まで含めて計画することがポイントです。
在職中に転職活動を進めるときのポイント
在職中の転職活動は、収入を維持しながら進められる一方、時間管理が重要になります。
基本的には在職中から情報収集を始められる
転職するかまだ決めていない段階でも、求人を見ることはできます。
むしろ、
転職するか迷う
↓
求人を見る
↓
市場を知る
↓
転職するか判断する
という進め方もできます。
いきなり応募する必要はありません。
まず求人を見て、自分の経験がどのような仕事につながるのかを確認してみましょう。
転職活動の時間をどう確保するか
おすすめは、転職活動を細かい作業に分けることです。
たとえば、
平日15分
- 求人を3件確認
- メール確認
- 面接質問を1つ整理
週末1〜2時間
- 職務経歴書の修正
- 企業研究
- 面接練習
という形です。
私自身も、仕事後や週末を使って転職活動を進めました。
オンライン面接を仕事後に入れる場合も、ギリギリの時間ではなく、移動や休憩の余裕を含めて設定することが大切です。
会社に転職活動を知られないために注意したいこと
在職中に転職活動をする場合は、情報管理にも注意します。
たとえば、
- 会社のPCで転職活動をしない
- 会社のメールアドレスを登録に使わない
- 面接書類を職場の共有フォルダに保存しない
- SNSなどで転職活動を不用意に公開しない
- 仕事中に面接対応をしない
- 同僚に必要以上に話さない
といった基本的な管理が必要です。
特に、応募書類や企業とのメールを私物端末で管理するなど、仕事と転職活動の情報を分けておくと安心です。
内定前に退職する場合のリスクを考える
退職してから転職活動をする場合、時間を確保できるというメリットがあります。
一方で、転職先が決まるまで収入が途切れる可能性があります。
また、転職活動が長引けば、その期間も長くなります。
退職後に転職活動をする場合は、
- 生活費をどの程度確保できるか
- 転職活動に何か月使えるか
- 希望条件をどこまで維持するか
- 雇用保険の手続きが必要か
- 健康保険や年金の手続きはどうするか
などを事前に確認しておきましょう。
雇用保険の基本手当には受給資格や求職活動などの要件があるため、退職前から制度を確認しておくと安心です。
転職活動でありがちな失敗と避けたい行動
転職活動では、頑張るほど良い結果につながるとは限りません。
方向がずれている場合は、一度立ち止まって修正することも必要です。
いきなり大量の求人に応募する
求人を大量に見つけると、「とりあえず応募したほうがいい」と感じることがあります。
しかし、応募先が増えるほど、
- 企業研究
- 志望動機
- 面接準備
- 選考管理
の負担も増えます。
最初は応募することより、自分の転職軸に合う求人を見分ける基準を作ることを優先しましょう。
自己分析だけを続けて求人を見ない
反対に、自己分析を何週間も続けることもおすすめできません。
求人を見ることで初めて、
「自分の経験はこういう仕事につながるのか」
と分かることがあります。
自己分析と求人探しは、並行して進めましょう。
年収だけで転職先を決める
年収アップは転職理由としてよくあるものです。
ただ、年収だけを見ると、
- 業務内容
- 残業
- 勤務地
- 転勤
- キャリア
- 休日
- 職場環境
などを見落とす可能性があります。
年収が上がった結果、転職理由として解決したかった問題が残っていないか確認しましょう。
内定を急いで比較せず承諾する
内定が出ると、「早く決めないと」と焦ることがあります。
しかし、内定は条件を確認して意思決定する段階です。
労働条件、仕事内容、勤務地、勤務時間、給与、休日、入社日などを確認し、分からないことがあれば質問しましょう。
退職を先に決めてから転職先を探す
退職を先に決めること自体が間違いというわけではありません。
ただし、転職先が決まっていない状態で退職すると、収入や社会保険、転職活動の期間などを自分で管理する必要があります。
特に在職中に活動できる状況なら、退職前に情報収集・求人探しを始めることで、選択肢を確認できます。
「退職してから考える」のではなく、退職によって何が変わるのかを先に確認することが大切です。

転職活動の「今の段階」が分かるチェックポイント
ここまで読んでも、「結局、自分は何をすればいいの?」という人もいるでしょう。
そんなときは、現在地から逆算します。
まだ転職するか迷っている人
今やること:転職理由を書き出す
まず、
- なぜ転職したいのか
- 今の会社で解決できないことは何か
- 転職で何を変えたいのか
を書き出します。
この段階では、応募しなくても問題ありません。
転職すると決めたが何も準備していない人
今やること:キャリアの棚卸し
過去の仕事内容、実績、スキル、得意なことを一覧にします。
まずは30分程度で、思いつくことを全部書き出してみましょう。
求人を探し始めた人
今やること:転職軸と求人を照らし合わせる
求人を10件程度見て、
- 共通して求められる経験
- 自分が満たせる条件
- 希望条件と市場の差
- 気になる業界・職種
を確認します。
応募・選考中の人
今やること:企業ごとの面接準備
応募した企業について、
- なぜ応募したのか
- 何を実現したいのか
- 自分の経験がどう活かせるか
- 入社後に確認したいこと
を整理します。
内定が出た人
今やること:労働条件の確認
給与だけでなく、
- 仕事内容
- 勤務地
- 勤務時間
- 休日
- 転勤
- 試用期間
- 入社日
などを確認します。
退職・入社準備中の人
今やること:退職と入社のスケジュールを確定する
退職日、引き継ぎ、有給休暇、入社日、必要書類を整理します。
退職後に空白期間ができる場合は、健康保険、年金、雇用保険などの手続きも確認しましょう。
転職活動は「次にやること」を決めて進めよう
転職活動では、最初から最後まで完璧な順番で進める必要はありません。
大切なのは、現在地を確認して、次の一歩を決めることです。
まずは転職理由と希望条件を整理する
最初にやるなら、「なぜ転職したいのか」を書き出しましょう。
そのうえで、
転職理由
↓
転職で変えたいこと
↓
転職軸
↓
希望条件
という順番で整理します。
求人を見ながら条件を現実的に調整する
自己分析だけでは、転職市場との距離は分かりません。
求人を見て、
「この条件なら選択肢が多い」
「この条件は少し厳しい」
「この経験を活かせる仕事がある」
と確認していきます。
希望条件を変えることは、妥協することとは限りません。
市場を知ったうえで、自分にとって本当に重要な条件を選び直すことも転職活動の設計です。
在職中なら退職ではなく転職先探しから始める
在職中であれば、まず求人情報を確認し、自分の経験や希望がどの程度市場と合っているかを確認してみましょう。
そのうえで応募、面接、内定、条件確認と進み、退職・入社のスケジュールを調整します。
もちろん、心身の状態などから先に退職したほうがよいケースもあります。
その場合は、生活費や保険、雇用保険などを含めて、退職後の計画を先に作っておきましょう。
迷ったら現在地を確認して次の1ステップに進む
転職活動が止まったときは、
「転職活動を全部進めなければ」
と考える必要はありません。
たとえば、
- 転職理由が曖昧→理由を書き出す
- 経験が整理できていない→キャリアの棚卸し
- 希望条件が分からない→求人を10件見る
- 書類ができない→仕事内容を箇条書きにする
- 面接が不安→質問への回答を3つ整理する
- 内定が出た→労働条件を確認する
- 退職が決まった→引き継ぎ一覧を作る
というように、今の段階で次にやることを1つだけ決めます。
転職活動は、人生の大きな決断です。
だからこそ、勢いだけで進める必要も、最初から完璧に決める必要もありません。
自分の経験、希望、転職市場、企業の条件を一つずつ確認しながら、
「自分は何を変えたいのか」
「そのために、次は何をするのか」
を考えていけば大丈夫です。
転職を、感覚ではなく設計する。
そのための最初の一歩は、今日の自分の現在地を確認して、次にやることを一つ決めることです。
FAQ
転職活動は何から始めればいいですか?
まずは「なぜ転職したいのか」を整理しましょう。その後、これまでの仕事内容や実績を棚卸しし、求人を見ながら希望条件と転職軸を具体化していくと進めやすくなります。
転職活動は在職中に始めても問題ありませんか?
在職中から情報収集や求人探しを始められます。収入を維持しながら転職先を探せる一方、仕事と転職活動を並行するため、面接や書類作成の時間を確保する必要があります。
自己分析と求人探しはどちらを先にすべきですか?
完全にどちらかを先に終わらせる必要はありません。自己分析をしながら求人を見ることで、自分の経験がどのような求人につながるのかを把握できます。
転職活動はどれくらいの期間がかかりますか?
期間には個人差があります。職種、経験、希望条件、企業の選考スケジュールなどによって変わるため、入社希望日から逆算して余裕を持った計画を立てることが重要です。
転職エージェントは必ず使ったほうがいいですか?
必須ではありません。求人サイトで自分で探す方法、エージェントを利用する方法、スカウトサービスを利用する方法などがあります。それぞれの特徴を理解し、自分に必要な支援だけ利用するとよいでしょう。
転職先が決まる前に退職してもいいですか?
退職してから転職活動をする方法もあります。ただし、収入が途切れる可能性があるため、生活費や転職活動の期間、雇用保険、健康保険などを事前に確認しておきましょう。
内定が出たらすぐ承諾するべきですか?
すぐに判断するのではなく、仕事内容、給与、勤務時間、勤務地、休日、転勤、試用期間、入社日などの条件を確認しましょう。自分の転職軸と照らし合わせて判断することが重要です。
退職を伝えるのは内定が出てからですか?
在職中の場合、転職先の条件を確認し、入社意思を決めてから退職手続きを進める方法があります。退職時期については雇用契約や就業規則も確認しましょう。

